日本語を扱うCMSシェア 2025年10月版

2025年10月1日時点の、日本国内での CMS シェア がオープンになっている情報をまとめておきます。

  1. W3Techs.com - Distribution of content management systems among websites that use Japanese
  2. builtwith - CMS Usage Distribution in Japan
  3. 上場企業CMS調査レポート 2025年8月度

W3Techs.com では、日々の CMS (Content Management System) のシェアとして Usage statistics of content management systems が公開されています。2025年10月は海外でのランキングにはほとんど変動はありませんでした。

Distribution of content management systems among websites that use Japanese (日本語を使用するWebサイトにおけるコンテンツマネジメントシステムの分布)

W3Techs.com については Distribution of content management systems among websites that use Japanese 「日本語を使用するWebサイトのCMSシェア」になります。

W3Techs のデータによると、2025年10月時点でも WordPress が 83.0% で圧倒的なシェアを維持しています。
7月時点から大きな変化はありませんが、2位以下では以下のような動きが見られました。

  • Shopify(2.7%) と Adobe Systems(2.4%) が微増し、法人向け需要を反映。
  • Jimdo(1.9%), JustSystems Homepage Builder(1.6%), EC-Cube(1.1%) は横ばい。
  • Astro, Hugo, Webflow などの新興ツールが 0.1% 台で登場し、静的サイトやモダン開発手法の浸透が伺えます。

日本国内シェアと世界シェア比較

2025年10月1日時点の国内シェアと世界のシェアのランキングの表を掲載しました。

世界全体では WordPress シェアは 60% 台に留まっていますが、日本語サイトでは 80% を超えるなど「WordPress 偏重」の傾向が強いことが特徴です。一方で、海外では急成長中の Wix や Webflow は、日本語サイトではまだ限定的な利用にとどまっています。



Japanese Share Japanese Rank CMS  World Share World Rank
83.050% 1 WordPress 60.7% 1
2.749% 2 Shopify 6.8% 2
2.362% 3 Adobe Systems 1.0% 9
1.944% 4 Jimdo 0.4% 18
1.602% 5 JustSystems Homepage Builder - 42
1.420% 6 Color Me Shop 0.1% 66
1.375% 7 Studio 0.1% 56
1.129% 8 EC-Cube 0.1% 75
0.837% 9 Hatena Blog - -
0.598% 11 Estore - -
0.594% 10 MakeShop Japan - -
0.358% 12 Wix 5.7% 3
0.355% 13 WebSphere Studio - -
0.311% 14 Futureshop - -
0.269% 15 a-blog cms - -
0.255% 16 Livedoor Blog - -
0.159% 17 Concrete CMS 0.1% 62
0.148% 18 Google Systems 0.8% 12
0.147% 19 Movable Type - -
0.128% 20 Joomla 2.0% 5

弊社では W3Techs にサイト上に公開されている数値より細かい数字を共有いただいています。Japanese Share については W3Techs のサイトに公開されている数字より細かいところまで許可をいただき掲載しております。

builtwith - CMS Usage Distribution in Japan

builtwithCMS Usage Distribution in Japan については、2025年9月28日 が最終更新日と書かれています。毎日アップデートされているものではありませんが、この1ヶ月以内のデータになります。以前は、円グラフが上位3位までしか表示されておらず、それ以降は Other だったのが 10位まで表示に変わりました。

BuiltWith の日本向けデータ(2025年10月)では、W3Techs とやや異なる傾向が見られます。

  • WordPress 71.1% と依然トップだが、W3Techs より低い割合。
  • Wix が 14.1% と存在感を示しており、手軽なサイト制作ニーズが反映。
  • Jimdo(3.4%), STUDIO Design(1.9%), Hatena Blog(0.9%) など、国内ユーザーに馴染みのあるサービスも健在。
  • その他(6.2%) に多様な小規模サービスが含まれており、ロングテール型の利用分布となっています。

3ヶ月前と比較すると、Wix と STUDIO Design がわずかにシェアを伸ばし、WordPress が微減 という傾向が見られました。



どういうカタチでデータを取得しているのか分かりませんが、前回 80,000 件くらいの件数で 3位だった Blogger が 1,600件 まで減ってしまっている。

上場企業CMS調査レポート 2025年8月度

毎年夏にアップデートされるこちらのデータが更新されました。大手のウェブサイトでどのようなものが使われているかのデータになります。 https://oshiete-url.jp/report/cms/2025_8/

上場企業のコーポレートサイトを対象にした調査では、一般市場とは異なる傾向が浮き彫りになっています。

  • WordPress が最多(5,319件) だが、比率は全体市場ほど圧倒的ではなく、採用の多様化が進んでいる。
  • ShareWith(202件), Drupal(120件), Movable Type(113件) といった製品が引き続き導入されている。
  • microCMS(109件), Blue Monkey(108件), Adobe Experience Manager(103件), HeartCore(82件) など、エンタープライズ系・国産製品が目立つ。
  • a-blog cms(47件) も一定の実績を持ち、長期運用・カスタマイズ性を重視する企業ニーズに対応している。

まとめ

今回の 3 種類の調査データを突き合わせてみると、日本における CMS 市場は「全体では WordPress 一強」「法人・上場企業市場では多様化」「直近では SaaS 型の利用増加」という三層構造が見えてきます。それぞれの調査が対象とする範囲が異なるため数値は単純比較できませんが、全体としてのトレンドを理解するうえで参考になります。

一般市場(W3Techs・BuiltWith)

WordPress が圧倒的なシェアを維持している一方で、Wix や STUDIO などノーコード型サービスが着実に存在感を強めています。特に個人や中小事業者の利用において選択肢が広がってきています。

上場企業市場

WordPress も多数採用されているものの、ShareWith、Drupal、Movable Type、microCMS、Blue Monkey など多様な CMS が導入されており、サポート体制やセキュリティを重視する傾向が反映されています。国産 CMS やエンタープライズ CMS が根強く選ばれている点が特徴です。

昨年比での変化

特に microCMS や Blue Monkey のような SaaS 型 CMS の利用が増加しており、国内企業における IT 投資の軸が「自前構築型」から「クラウド・サービス活用型」へシフトしていることが伺えます。一方で Movable Type のようなレガシー CMS は横ばいまたは減少傾向にあります。

上記の 3つ以外にオープンになっている情報があれば、お知らせください。


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