applepleロゴリニューアルの裏話

はじめに

デザイナーの浅井です。
2023年7月、アップルップルは以下4つのロゴをマイナーリニューアルしました!
本記事では、ロゴリニューアルの経緯やプロセス、裏話をご紹介していきます!

  • appleple
  • a-blog cms
  • ベースキャンプ名古屋
  • WCAN


リニューアルの背景

なぜロゴをリニューアルすることになったのか。

applepleが使っているロゴには「赤色が定まっていない」という問題がありました。このことは社内で認識されていたのですが、影響範囲も広いということで手が出せずにいた状況でした。

しかし、ここ最近社内のデザイナーがほとんど入れ替わったこともあり、自分たちが使いやすいように、思い切って見直しをすることになりました。

現状調査

色について

現状のロゴやそのロゴが使われているサイトのカラーを洗い出しました。
その結果、赤と黒が複数種類存在していること、ベースキャンプ名古屋のロゴに至っては、縦組と横組で色が異なっているということがわかりました。




フォントについて


applepleのロゴやa-blog cmsのロゴのblogの部分のは、appleple fontから作られています。こちらは初代デザイナーさんが作られたもので、手書きの文字をパス化したものです。


形について

applepleのaとa-blog cmsのaが異なっていることがわかりました。こちらは、a-blog cmsのロゴの方がapplepleのロゴよりも後から作られていることから、a-blog cmsのロゴを作る際、appleple fontをそのまま使用せず、文字を修正してロゴを制作したことが原因と考えられます。


a-blog cmsのaマークとapplepleのaを重ねたもの


a-blog cmsのblogの文字もgのベースラインが合っていなかったり、円の形が綺麗でなかったりとまだ修正が必要なことがわかりました。


Arciform Fontというフォントの上にa-blog cmsのblog部分を重ねたもの


リニューアルの目的


今回はロゴのデザインというよりは、使いづらさに問題があったので、以下の3つを目的とし、フルリニューアルではなく、ブラッシュアップメインのリニューアルをすることになりました。

  • 色の統一
  • ブラッシュアップ・視覚調整
  • 運用整備

ロゴのリニューアルの流れ

ロゴのリニューアルは以下のような流れで行いました。

  1. ブランドカラーの選定
  2. 文字の調節
  3. ブラッシュアップ
  4. ガイドラインの作成

1.ブランドカラーの選定

洗い出した色の中から、appleple Redは、一番見慣れているサイトのカラーからRGBとHexを選定しました。

CMYKの選定は、画面上では難しく、実際に社内で印刷会社に頼む際に使っている2種類の紙(アラベールホワイトとマットコート)に候補の色を印刷してもらいました。こちらを会社のパンフレットや名刺などと重ねたり、画面と見比べたりしてCMYKを決定しました。


(左)アラベールホワイト(右)マットコート

決定したブランドカラーがこちらの4色です。


WCANやbasecampNAGOYAの黒は、a-blog cmsと同じ黒寄りのグレーに統一しました。ほとんどのWebサイトで背景色は白色が設定されていますが、白背景に真っ黒の文字「真黒:#000000」を合わせると、コントラスト比が強すぎて目が疲れやすいためです。また、aマークは中抜きではないため、ブランドカラーにホワイトを追加しました。

2.文字の調節

applepleに使われている文字はa、p、l、eの4種類しかありませんが、一文字ずつ検討し、様々なパターンを作りました。

そこで苦労したのが、フルリニューアルではないという難しさです。今回のロゴは、フルリニューアルではなく既存のロゴの微調整やブラッシュアップがメインで、すでに何年も使われ愛着を持たれているロゴを、作成されたデザイナーさんがいない中で、今までのイメージを保って調整するのが大変でした。

具体的にどんな感じで文字の調整をしたのかというと、applepleのaとa-blog cmsのaが異なっていたところに関しては、最終的にa-blog cmsのaをapplepleの方に適用し、eはaを回転させた形を使用して統一感を出しました。


pの文字は円を意識したパターンA、Bのような全く違う形もいくつか考えましたが、3/8文字を占めるpを変えてしまうとロゴのイメージが変わってしまうという意見があり、逆にpはそのままになりました。このようにバランスをとりながら調節しました。



3.ブラッシュアップ

完成が近づくとmiroで進捗を共有して社内の方に意見をいただいたり、デザイナーの中でMTGを行ったりして、たくさんの方の目で見てもらって感覚的な微調整を行いました。


社内で共有したmiro


4.ガイドラインの作成


統一したクリエイティブを保つため、そして新ロゴを浸透させるためのガイドラインを現在制作中です。ブランドカラーや、保護エリア、最小サイズなど基本的な情報を載せていく予定です。

どこが変わったのか?




appleple


  • 色をブランドカラー appleple Redに変更
  • aとeの形
  • 文字の間隔

a-blog cms

  • 色をブランドカラー appleple Red、Glay、Black、Whiteに変更
  • blogの形
  • sの大きさ
  • aマークの比率とaに対する円の位置
  • 文字の間隔

ベースキャンプ名古屋

  • 色をブランドカラー appleple Red、Blackに変更
  • cowarking spaceをなくす
  • 横組をなくす

WCAN

  • 色をブランドカラー Blackに変更

余談

今回のロゴを見直す中でたくさんのアイデアとボツ案が生まれました。その一部をご紹介します。

pとbの形を一緒にする案

pを反転して回転させた形をbに適用して統一感を出そうとしましたが、こちらは元々の文字の形が違いすぎたため統一することが難しく、ボツとなりました。



appleple fontを作る案


appleple fontを1から作り直そうという話も出ていました。実はこのappleple fontはapplepleのロゴやa-blog cmsのロゴ以外にもappleple.shopのロゴに使われていたり、applepleサイトの404のページにapplepleフォントでnot foundと書かれていたり、他の部分にも使われています。ちゃんと使えるフォントに整えることで、より多くの場所で使ってもらうことを目標にappleple fontの見直しを行いました。

appleple fontを作る上で、appleple fontによく似たArciform Fontというフォントを参考にしました。appleple fontは文字が円を意識して作られていることと、間に切れ目が入っていることが特徴です。同じくArciform Fontも円を意識して作られていてパッと見た時の印象が似ています。


(上)appleple font(下)Arciform Font

こちらのフォントを参考に、初めて作ったフォントがこちらです。こちらは初代デザイナーさんに「sとvwのフォルムが少し気になる」という意見をいただき、ここからさらに修正を行おうとしましたが、一つ上のボツ案でpとbの形が一緒にできないことがわかったので、pとbが一緒にできないなら統一感のあるフォントを作ることが難しいということで、だいぶ作業が進んでいましたが、フォントを作る案はボツとなりました。



細い文字を太くする案


視認性を高めるためにa-blog cmsのblogの部分や、basecampNAGOYAのNAGOYAの文字を太くする案がありました。こちらはイメージが変わってしまうためボツになりました。代わりに細くても視認できる最小サイズをガイドラインで設定することとなりました。

aマークを新しく作る案

円を意識した新しいaマークを作りましたが、こちらは元のaが見慣れているせいか新しく作ったものは潰れて見えるとボツになりました。


(左)元のa (右)新しく制作したa


キャッチコピーを丸ゴシックにする案


元のapplepleのロゴにはキャッチコピーが入っていましたが、それをロゴに合わせて丸ゴシックにしてはどうかという案がありました。こちらはキャッチコピー自体の文言が変更になるかもしれないということで一旦キャッチコピー自体がなくなっています。こちらは完全なボツではなく、今後新しく作ることがあるかもしれません。

最後に

今回はロゴのリニューアルを行いました。今後も社内のデザインの見直し・アップデートを定期的に行っていきたいと思っています!

最後までお読みいただきありがとうございました。


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