デザイナーの井斉です。
3月26(火) 安保ホールにておこわなわれた新エバンジェリスト養成講座に参加しました。
エバンジェリストの任務は、最新のトレンドや製品、サービスなどをユーザーに向けて分かりやすく解説し、広く知らしめることです。今回はその活動の中でも肝となる「プレゼンテーション」に特化したセミナーでした。
講師はマイクロソフト株式会社の西脇資哲さん。IT業界屈指のカリスマプレゼンターとして、多くの著書を執筆されている方です。
冒頭での「今からお伝えするのはプレゼンの"テクニック"です。2時間後には絶対にプレゼンがうまくなると思ってください!」という力強いお言葉が印象的でした。
それでは本編をレポートしていきます。
プレゼンテーションとは
テクニックの前に、まずはプレゼンテーションそのもののゴールについて認識していきました。
西脇さんが提唱するプレゼンのゴールは「相手を動かすこと」。特に「誰を」「どうするか」に重きをおくという考え方です。
そしてそのゴールを達成するためには、次の3つの内容を全て一致させるのが大切なのだそうです。
プレゼンターが話している内容=オーディエンスが聞いている内容=オーディエンスが見ている内容
特にオーディエンスが見ている内容については、「では一番右上のデータをご覧ください。」など、説明している部分を示す一言が視点を誘導するのに効果的とのことでした。確かに池上彰さんなど著名な方のプレゼンを思い返してみると、よく耳にする気がします。
シナリオテクニック
続いてはプレゼンの構成のお話です。要点は3つあります。
- 前半30%で会場内の合意形成を得る
- サクセスストーリーとホラーストーリーを使い分けて、契約後の変化やメリットの部分を理解してもらう
- まとめは必ず最初を振り返る
特にサクセスストーリーとホラーストーリーについて、サクセスストーリーはブランド価値が形成されているもの、ホラーストーリーは競合が多いものにそれぞれ利用されやすいというお話が印象的でした。
スライド表現テクニック
シナリオが固まってきたら資料となるスライド作りに移ります。ここで意識するのは「直感的に伝わる表現」。文字を追わずとも、眺めるだけで理解できるグラフィカルなテクニックについて学んでいきました。
- 色数を無目的に多用しない
- テキストは見出し別にメリハリを出す
- 左から右、上から下に情報が進むようにする
- 数字や文字だけでなく「様子」で表す
ここで例としてあげている項目はほんの一例です。他のセクションと比較しても、明日からすぐに取り入れることができるシンプルな手法が中心になっていたように感じます。
魅力あふれる話し方
最後はスピーチ時のテクニックです。
- 手や指などを使って内容を強調する
- 短い文を接続詞でつなぐ
- 「〜についてですが、」などの逆説は可能な限り避ける
- 与えられた時間や終了時間を最初に伝える
- 次のスライドの話のブリッジを入れる
- 会場内で緊張をほぐしてくれるペースメーカーを見つける
本編では、西脇さんの実演のもと相手を動かすプレゼンを体感できました。文字だけではなかなか感覚がつかめないところも、これらのテクニックを使っていないプレゼンと使っているプレゼンを比較すると、両者の違いは一目瞭然でした。
まとめ
プレゼンは重要なビジネススキルのひとつですが、プレゼンそれ自体について学ぶ機会というのは日常でも少ないように思います。そのような中でこのセミナーに参加することができ、今までなんとなくでやり過ごしていた部分について改めて見直すきっかけとなりました。
今後は学んだテクニックを武器に場数を踏み、徐々に感覚として身につけていきたいです。